カンナビノイドとECS
カンナビノイド(Cannabinoid)は、植物の麻(アサ)等に含まれる生理活性物質の総称で、炭素数21の化合物です。特に麻に含まれるものをフィトカンナビノイド(phytocannabinoids)と言います。
1960年にイスラエルのラファエル・ミシューラム博士が単離に成功し、他の植物にも含まれて、これまでに100を超える種類が発見されています。
1990年代に、エンドカンナビノイド・システム[ECS]という身体の調整機能が発見されましたが、これもミシューラム博士の研究成果で、博士は、フィトカンナビノイドが人や動物の体の中にあるカンナビノイド(エンドカンナビノイド)と同じ働きをすることを明らかにしました。
◇体内調整機能のエンドカンナビノイド・システム[ECS]を活発にするために、不足するカンナビノイドを食品の「麻のエキス」から補給することができます。
しかも、博士の研究で、単一のカンナビノイドはある水準量を超えると働きが急低下しますが、アントラージュ(取り巻き効果)と言って、別のカンナビノイド類やテルペン類などを複数混ぜると従来の限界を超える働きが出ることがわかっています。
一人の生化学者によって体内成分と同じ働きをする麻成分の不思議な力が発見されてから、エンド(体内)カンナビノイドとフィト(植物性)カンナビノイドの研究が統合してすすめられるようになり、様々な研究成果があらわれています。
■エンドカンナビノイド・システム[ECS]
ECSは、食欲、痛み、免疫調整、感情制御、運動機能、発達と老化、神経保護、認知と記憶など、生命を維持する様々な機能を調整する細胞間のコミュニケーション活動を支えています。
人や動物のからだには、[エンド(体内)カンナビノイド]と呼ばれる何種類もの成分と、それらと統合して調整機能を発揮する[カンナビノイド受容体]が、脳や臓器ほかあらゆる器官・組織に張り巡らされています。
カンナビノイド受容体には、神経細胞上に多い「CB1」や免疫細胞上に多い「CB2」などがあり、体内カンナビノイドは「CB1」や「CB2」などの[カンナビノイド受容体]に統合されると、調整機能を発揮する『スイッチ』の働きをし「指令」を発して活動を促します。
体の中にカンナビノイドが不足すると様々な不調が引き起こされることがわかってきました。
エンドカンナビノイドが老化やストレス等で減少すると、いたるところでスイッチが働かなくなり調整機能に狂いが生じて、心や体に様々な不調が起こる原因になります。
フィトカンナビノイドが人や動物の体の中にあるエンドカンナビノイドと同じ働きをしてECSを活性します。
■カンナビノイド
カンナビノイドは、植物の麻(アサ)等に含まれる生理活性物質で炭素数21の脂質の化合物の総称です。特に麻に含まれるものをフィトカンナビノイド(phytocannabinoids)と言います。
*植物の「アサ」には、カンナビノド類、テルペン類、フラボノイド類、フェノール類などを含めて500種類以上のさまざまな化合物が含まれています。
◇カンナビノイドの名の由来
ノイド(-oid)は、~のような、の意味の接尾辞(せつびじ)で、化学では化学構造が類似する化合物のグループを指します。例:caroten + oid = carotenoid :カロテノイド類(橙、赤などを示す天然色素の一群)
※cannabis = 大麻・麻(アサ)→ cannabin(麻の樹脂)→ cannabinoid = 麻に含まれる炭素数21の脂質の化合物の総称
*大麻草の学名「カンナビス」や「カンナビノイド」と「神奈備」
大麻草の学名はカンナビス・サティーバ(Cannabis sativa L.)です。語源は、ギリシャ語の「kannab-」、英語では「hemp」、インドのサンスクリット語は「cana」など、はるか古代から大麻草は各民族に知られていたようです。
日本には、神の依代や神が鎮まる所を表す「神奈備(かむなび・かんなび・かみなび)」という言葉があり、また、神祭りに大麻の紐や縄、布などの神具が使われます。
神奈備が、古代の中東やインド、ギリシャで「大麻」を表す言葉の「音」と通じるのも、神祭りと大麻の深いつながりを考えれば自ずと理解されます。
※1961年に麻薬に関する単一条約で、花や葉がついた枝端が「大麻(たいま)」として国際統制されて表記が植物名の『カンナビス』とされたため、それと区別するために、繊維利用の研究が進んだ欧米諸国では「繊維型の麻」を『ヘンプ (hemp) 』と呼びます。
◆フィトカンナビノイド(phytocannabinoids:phytoは植物の意)
植物のアサに含まれるカンナビノイドと呼ばれる生理活性物質は、さらに細かく分類すると、Δ9-THCタイプ(18種類)、Δ8-THCタイプ(2種類)、CBDタイプ(8種類)、CBNタイプ(10種類)、CBCタイプ(8種類)、CBGタイプ(17種類)、CBTタイプ(9種類)、CBEタイプ(5種類)、CBLタイプ(3種類)、CBNDタイプ(2種類)、未分類なもの(22種類)が存在します。
(日本臨床カンナビノイド学会より)
◇CBG(カンナビゲロール:Cannabigerol)
CBGは全てのカンナビノイド類の「もと」。正確には、アサ(麻)に含まれる100種類を超えるカンナビノイド類の前駆体はCBGA(カンナビゲロール酸)で、植物のアサの内部ではCBGA(カンナビゲロール酸)として存在します。※Aは[Acid:酸]
アサの中で生成されると、天然酵素により すぐにCBDAなど他のカンナビノイド酸に分解されて、さらに熱や光(紫外線)による脱炭酸(二酸化炭素が除かれる)作用でカンナビノイド類へ変換されます。
一般的に、アサにはCBDA合成酵素またはTHCA合成酵素のどちらかが多く含まれていて、CBGAの大部分がCBDAまたはTHCAへ変換されます。全く天然酵素がない場合にのみCBGAに熱や光(紫外線)による脱炭酸作用でCBGに変換するので、他のカンナビノイド酸に変換されずCBGAとして存在する量は一般的なアサには1%程です。
※CBDやTHCも、植物の中ではそれぞれ[CBDA(カンナビジオール酸)]および[THCA(テトラヒドロカンナビノール酸)]として存在しています。
*1975年に初めてCBGの酸型であるカンナビゲロール酸(CBGA)が分離抽出され、1990年代に、日本の研究で「CBGAは、CBDおよびTHCのシンターゼ(synthase)と呼ばれる天然酵素でCBDAやTHCAに合成される」ことが明らかにされました。
(THCAシンターゼ、CBDAシンターゼ、CBCAシンターゼ)※シンターゼ(synthase):物質の合成反応を触媒する酵素
*大麻草は一属一種の植物ですが、生理的亜種が多くあり、THCを主カンナビノイドとするTHCA種やCBDを主カンナビノイドとするCBDA種に大別されます。
まだ若いアサなど 合成酵素がなくCBGAのみのときに、熱・光・酸素の働き(脱炭酸)が加わると[CBG]に変換します。
*他のカンナビノイド酸も、熱あるいは長時間にわたり紫外線にさらされると、二酸化炭素(CO2)の分子が失われ(脱炭酸作用)てTHC、CBD、CBCなどになります。
CBGは、向精神作用がない植物性カンナビノイド化合物で、アントラージュ効果を生み出し、神経防護や神経変性の回復を助ける働きがあり、また、抗菌・抗カビ・防腐作用で消化管(腸内)のバランスや強化を補う働きもしていると考えられています。CBGは若い麻に微量にしか含まれていないため、エキスを集めるのは容易ではありません。RECEPT用に、希少なCBGエキスが慎重に複雑な工程を経て抽出されています。
◇CBD(カンナビジオール:Cannabidiol)
主なフィトカンナビノイドの一つで、THCのような精神作用がなく精神運動学習や心理的な機能に影響がない事から、広く医療への応用の可能性が研究されて、医薬品としての治験が完了しているものもあります。
◆エンドカンナビノイド(endo cannabinoids)
生体内で作られる内因性(体内)カンナビノイドの総称です。 ※エンド(endo)は内部を意味する接頭語。
エンドカンナビノイドは、神経細胞や免疫細胞内で生成される脂質の[情報伝達物質]です。
逆行性伝達物質で、神経系では、シナブス後部で生成され、その細胞とつながる前方の神経細胞にある[カンナビノイド受容体]と「統合」して、さまざまな機能を調整する「指令」を発して、体に張り巡らされている神経細胞網に伝えます。また、免疫細胞の中でも同様にCB2受容体と統合して免疫システムのバランスをコントロールしています。老化やストレスなどでエンドカンナビノイドが不足すると、指令が出されないので、機能の調整が働かず、体に不調が生じてしまいます。
*「アナンダミド」の名の由来
脳神経系のエンド(内因性)カンナビノイド「アナンダミド(anandamide)」は、「快感」に関する脳内神経伝達物質で記憶・睡眠・摂食・鎮痛等の作用を司ります。アナンダミドという名称は、ananda+amideの造語で、アミドは高分子化合物の結合形式のひとつ、Anandaは釈迦の十大弟子の一人のアーナンダ(阿難尊者)を表します。
アーナンダは、釈迦の従弟で、釈迦が悟りを開いた記念すべき日に生まれて、釈迦の父の浄飯王がとても喜んで「アーナンダ(歓喜)」と名付けたと言われています。
イスラエルのヘブライ大学で「アナンダミド」を発見したチェコ人とアメリカ人の生化学者は、サンスクリット語の「アーナンダ=歓喜(悦楽)」の意味を知りこの神経伝達物質に命名したそうです。
■1.FOCUS(フォーカス) 目次
・ブロードスペクトラム ヘンプエキス「FOCUS(フォーカス)」
・使い方
◆Instagram PrimeMyBody Japan
*セールやイベント等 ご案内
*人のからだは、変調・不調を自己修復するホメオスタシス(恒常性)機能が備わっています。
ホメオスタシスは「カンナビノイド」と「カンナビノイド受容体」の働きで機能します。
この働きを総称してECS(エンドカンナビノイドシステム)といいます。
ECS機能が働くにはカンナビノイドが必要ですが、体内のカンナビノイドは不足しがちです。
PrimeMyBodyのフォーカス、カーム、シールの主な成分は、体内のカンナビノイドを補完しECSの働きをサポートする植物(麻)由来のカンナビノイドです。
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